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うつ状態(心が風邪をひいたとき!)

何となく憂うつな気分で、何をやってもうまくいかずに、友達がみんな偉く見えて、自分だけがと落ち込んだことはありませんか。逆に、すべてがうまくいくような気分で、世の中がバラ色に見えて、うきうきしたことはありませんか。

程度の差はあるにしても、誰もがそうした気分の浮き沈みの波を経験していると思います。ただ、その波が大きすぎる場合、とくに沈み方が大きい場合は、心の健康が害されている可能性があります。

うつ気分というのは、心が風邪をひいた状態と言われます。心の健康が蝕まれ始めたことに気がつくためには、「心が風邪をひいたとき」には、どんな変化が起きるのかを知っておくことが必要です。

身体の症状として現れることもある

日常生活のなかでの、ちょっとした行動の変化に、「心が風邪をひいたとき」の徴候が現れていることがあります。そうしたちょっとした変化を、下記の表でチェックしてみてください。

家庭での心の健康チェック

  1. アルコールを飲む量が増えた
  2. タバコを吸う本数が増えた
  3. 食事の量が急に減った(または増えた)
  4. 頭痛、肩こり、だるいなどの身体の不調を訴える
  5. 些細なことですぐ怒るようになった
  6. 夜更かし、朝寝坊が目立つようになった
  7. ぐっすり眠れない
  8. 朝、寝起きが悪く、不機嫌である
  9. 以前よりあまり喋らなくなった
  10. 何かと愚痴をこぼすことが多い

仕事人間の多い日本人では、職場の様子に「心が風邪をひいたとき」の変化が現れることがあります。下記の表で、職場での変化の有無をチェックしてみてください。

職場での心の健康チェック

  1. 仕事の能率が落ち、ミスが多くなった
  2. 遅刻、早退をすることが多くなった
  3. 会社を休む回数が増えた
  4. 上司や同僚に不平不満を言うことが多い
  5. けんか、口論など周囲への攻撃が増えた
  6. 机の上が乱雑になったままである
  7. 金を使うことが重なって借金が増えた
  8. すぐ不機嫌になって、怒ってしまう
  9. 同僚との付き合いが悪くなった
  10. 酒を飲むと、愚痴をこぼすことが多い

次に、下記の表で、うつ状態(うつ病)についてのチェックをしてみてください。一般に、うつ状態、うつ病というときは、一つの病気ではなくて、いくつかの似たような症状を示すものを、ひと纏めにしてそう呼んでいます。したがって、一つ一つの症状や、それに対する治療方法が微妙に違います。チェックで思い当たる項目の多い人は、必ずかかりつけ医に相談してください。

うつ状態(うつ病)チェック

  1. 疲れやすく、だるい
  2. 首筋や肩がこる
  3. 朝早く目が覚めて、眠れない
  4. 朝がとくに無気力である
  5. 食欲がなく、何を食べてもまずい
  6. 息が詰まって、胸苦しくなる
  7. 仕事の能率が上がらない
  8. 会合に出ても一人ぼっちで、悲しい
  9. 自分の人生がつまらなく感じる
  10. いっそ死んでしまいたい

本態は心の病気である「うつ」が原因なのに、自覚症状としては、身体の症状が前面に出て、心の病気であることが隠されてしまうことがあります。そのような状態を、「身体症状の仮面をかぶった心の病気」という意味で「仮面うつ病」と言います。よく見られる身体症状として、疲れやすい、胃の調子が悪い、体重が減った、胸苦しい、動悸がする、息苦しい、肩がこる、頭が痛い、腰が痛い、性機能が減退したなどがあります。

いずれの症状に対しても、それに対応する客観的な病変が見つからないことが特徴です。身体症状に目を奪われて、本態の心の病気の存在が見逃されてしまうことがあります。

うつ状態(うつ病)は、几帳面、勤勉、生真面目、良心的、融通がきかない、といった傾向の気質の人がなりやすく、真面目人間、模範的社員ほど陥りやすいと言われています。

 日頃真面目な人が、うつ状態になったら、周りから「がんばれ」と励ますことは、かえって心の負担になります。「今までがんばってきたのだから、ここらでのんびり休みなさい」と言ってあげるようにしてください。

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